アイシャドウ

 付録のランジェリーケースが欲しくて「美的」というメイク雑誌を買いました。結構いい付録がついているのにファッション雑誌に比べて安価なのは、化粧品の広告料金がすごいからでしょうか。
 モデルのメイクは美しいですが、元がいいからです。間違っても、同じメイクをすれば自分もこうなると思ってはいけません。しかし、あか抜けない自分の顔を鏡でじっと見ると、何かが足りないと思わざるを得ません。目元が寂しいのです。
 私はアイラインは引いていますが、アイシャドウは使ったことがありません。1度使ってみたいのですが、高いのに買って失敗するのが怖いです。そこで、デパートのメイクカウンターに行って、アイシャドウを塗ってもらいました。4色を場所によって使い分けるので、覚えるまでかなり大変そうです。1色でもいいならやってみようかという気にもなりますが、やっぱり勇気が出ません。前に読んだ別なメイク雑誌に
「眉は描かない、アイラインは引かない、という人はいても、アイシャドウを塗らない、という人は少ないでしょう」
と書いてありました。そんなもんなのでしょうか。人のメイクをマジマジと観察したことがないのでわからなかったのですが、あの人もこの人もアイシャドウ使っていたんでしょうか。
 私は眉も描くしアイラインも引きますが、アイシャドウは塗りません。私は本でメイクを覚えたので、眉とアイラインは意味がわかったのですが、アイシャドウはどんなものか、何の役に立つのかイマイチ理解できなかったのです。
 若い頃はアイラインだけでも結構目元が華やかになったものですが、今は全然地味です。なぜでしょう。年を取ってまぶたがたるんでアイラインが見えにくくなったせいでしょうか。がーん。
 アンチエイジングを始めてから、まぶたのたるみというのは老け見えという分野においてかなり重要な要素だとわかりました。証明写真を見ても、5年前就職活動した時に撮った写真より、今年合格した難しい資格の願書を出す時に撮った写真の方が、若干目が小さくなっています。昔はきれいな二重だったのが、今は奥二重です。このまま進むと目がなくなってしまうのではないかという恐怖にさいなまれています。
 アイシャドウで目が大きく見えるようになるのでしょうか。迷いますが、自分のスキルに自信がなく、またどんどんケバくなっていくのではないかと思うと、手を出す勇気が出ないのでした。
 仕事と一緒です。契約社員で、このままだと再就職の難しい年齢になってから切られるのは明らかなのに、失敗が怖くて正社員の道を探す勇気も出ないのです。