犯罪心理学入門2

犯罪心理学入門 (中公新書 (666))

犯罪心理学入門 (中公新書 (666))

 犯罪心理学とは何かということについて、この書籍から長めの引用をしておきます。

犯罪心理学は、読んで字のごとく、犯罪者と犯罪行動の心理を研究する科学である。人はなぜ犯罪を犯すようになるのか。犯罪を犯す人びとと犯さない人びとのあいだには、心理学的特性の違いがあるのかどうか。罪の裁きをうけたのちに、われわれはどのようにして彼らをふたたび市民社会の中に迎え入れたらよいか―こうしたことが犯罪心理学の研究対象である。

 何人かの犯罪者が紹介されていますが、
「発達の遅れ、歪みが見られる」
という表現にギクリとします。
 時代的に、戦後間もない時期に生まれた犯罪者が研究対象になっています。妊娠中にもヒロポン覚せい剤)を打つ母親から生まれた犯人の育った劣悪な環境と異常な犯罪行為は、現代の事例とは比べものになりません。
 凶悪犯罪者が増えたような報道はやっぱり嘘だなと思います。最近書かれた本も30年後には、こんなこと書いてあるぞみたいな内容になるのでしょうか。