成熟とは何か2

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

一億総ガキ社会 「成熟拒否」という病 (光文社新書)

ゲゲゲの女房

ゲゲゲの女房

 ゲゲゲの女房という朝ドラを私は見ていませんが、この前原作本を立ち読みしました。お見合いの5日後に結婚、上京したら、紹介の時に言われていたほど夫の収入がない、けれどもう後に引けない、というところまで読みました。
 現代女性ならすぐ実家に帰るでしょう。この時代はそうはいかないから何とかしようと奥さんが奮闘する、という話だろうと想像できます。こういうことが成熟しているということなんだろうなと思いました。
 上記書籍(1億総ガキ社会)にも
「あきらめない生き方の限界」
という表現が出て来ます。ゲゲゲの女房の時代と違い、生き方の選択肢が多くなったこと、やり直しがきくようになったこと、限界まで我慢しなくてよくなったこと、あれ、これっていいことですよね。
 朝ドラは美談かも知れませんが、女性から見るとひどい話です。この時代から比べると現代が悪くなったとは思えません。その思えないところがガキなんでしょうか。だとしたら成熟するとは随分非人間的なことです。
 新しい文化に何かが追いついていないのでしょう。昔ならあきらめて覚悟を決めていたことが、今はあきらめる要素がなくなったから覚悟が決まらなくなったのです。
「夢をあきらめるな」「我慢しろ」
を両方要求されて訳わかりません。