病気になりたい心理3

ウツになりたいという病 (集英社新書)

ウツになりたいという病 (集英社新書)

 上記書籍では、うつ病ではないのにうつ病ではないかと受診する人達の中にうつ病の予備群も含まれるとしています。それはそうでしょう。どんな病気も受診しなければわからないし、受診した全ての人がその病気とは限りません。
 少し前まで精神科を受診することには大変な心理的抵抗があったものですが、今はもう少し気楽になりました。それでも内科を受診するのと同程度の感覚で来院されるには、医師の数が足りていないのでしょう。
 もしかしたら患者の問題ではなく、過渡期ということなのかも知れません。うつによる自殺も深刻化する中、もっと気楽に受診して欲しいという一方であまり気楽では困るというバランスが取れていないのです。
 心の問題なだけに、どの程度辛ければ受診していいものやらです。軽いうちの方がよい場合もあります。新型うつ病大流行のような今の風潮だと、自殺寸前でないと偽うつ扱いされそうでためらいます。
 発達障害業界に置き換えると、診断希望者に対して医師の数が少な過ぎるので、未診断者は未診断のままにされざるを得ないという現状があります。