全然勉強していない

 昨日の日曜日、今勉強中の難しい資格のガイダンスがありました。男性の同級生は勉強の進捗状況など教えてくれて、自分もがんばらなくては、と励みになるのですが、女性の同級生は一様に
「全然勉強していない」
「一応試験は受けるけど、受けるだけ」
などと言います。彼女たちはいつもそう言うのですが、職場の男性同僚によると
「そんなの嘘に決まっているじゃありませんか」
だそうです。
 女性の同級生たちはなぜそんな嘘をつくのでしょう。テスト前の中学生みたいに、人を油断させて足を引っ張ろうと企んでいるのでしょうか。騙されやすい私は、その企み通りすぐ油断してしまいます。
(こいつらは嘘つきだ、嘘つきだ、騙されるな)
油断に足元すくわれないため、呪文を唱えます。再会を喜び合うふりをして、楽しそうに話すのが苦痛です。私も嘘つきではないかという自己矛盾にさいなまれます。
「私は勉強していないけどchargeupさんはすごいしているよ」
この言葉にカチンときました。自分たちはしていないしていないと嘘ばかりついているのに。
「全然頭に残っていないからしていないと同じだって何度も言っているのに、全然信用してくれない」
びっくりされたけど言ってよかったと思います。定型発達者は自分が嘘つきのせいか他の人間も嘘つきだと思っています。その場はそれで収まったけれど、帰り道何度も謝られました。そんなことされるとこちらが申し訳なくなります。
 これが定型発達者の人間関係なんでしょう。お互い嘘をつき合って表面取り繕う関係というのは私はやっぱり嫌だな、と思うのでした。