陽はまた昇る

 遊びに来ている弟と飲みに行きました。
弟「例の話はどうなった」
私「転職の件か」
弟「そうだ」
私「掃除苦手なんだけどできるかな」
弟「どうしてもそこにこだわりがあるなら入社しても1ヶ月で辞めそうだな。お前は環境に自分を合わせようという気がない。環境を変える気もない。環境の方が自分に合わせるもんだ、周りがお膳立てしてくれて当然、と思っておる」
 その通りです。数々の失敗から引け目を感じていましたが、この言葉を聞いて、私が環境に合わせられる可能性もある、という感覚が芽生えました。弟は
「仕事には情熱が必要だ」
とも言っていました。
 10年以上前、一番長く勤めた会社にいた頃、私は確かに情熱を持っていました。仕事は大変でしたが楽しかったです。周囲に裏切られ仕事に裏切られ、失意のうちに職場を去ることになりました。その時仕事に対する情熱を失いました。
 やがて発達障害が発覚し、一方的にひどい扱いを受けていたと思っていた自分に非があったことを知りました。仕事があるだけでありがたい、とよく言えば謙虚になりました。
 面接してくれた社長が語る会社の理念やビジョンを思い出しました。社長は事業にご自身の情熱を注いでいました。それは素晴らしいプランでした。賛同できる人に手伝って欲しいとおっしゃっていました。
 帰りに立ち寄ったコンビニで見た、週刊新潮の表紙にこう書いてありました。
「陽はまた昇る」
私はもう1度情熱を持てるかも知れません。